天然酵母は作れる!天然酵母の作り方。レーズン・りんご・バナナから作ろう

天然酵母は作れる!天然酵母の作り方。レーズン・りんご・バナナから作ろう

いつもは天然酵母パンを買ってしまいますが、実は天然酵母は自分で作れます。

しかも、レーズンやりんご、みかん、バナナといった、身近なものから作ることができるので、ぜひとも1度は試してみたいもの。

今回は、レーズンやりんご、バナナを使った、天然酵母の作り方をご紹介します。

そもそも天然酵母とは?

天然酵母とは、果物・穀物などから酵母を育てます。

酵母菌は、果物や穀物に付着していて、自然界にはさまざまな種類の酵母菌が存在しています。

それを培養してつくるのが「天然酵母」。

天然酵母は、パンなどの発酵食品を作るのに役立ちます。

天然酵母はいろいろなものからできるのですが、多くの場合は
・レーズン
・バナナ
・りんご
・ヨーグルト
・米
・酒粕
・麦
などなど。

ちなみにイーストは、より発酵力が強い菌を厳選し、純粋培養したものになります。

イーストの方が発酵力強くて早くパンができます。
天然酵母の方は発酵力が弱く、ゆっくり発酵になります。

しかし、純粋培養ではなく、自然と複数の酵母菌や乳酸菌が生きているので、パンの味に深みがでます。

天然酵母の作り方-手順を確認しよう

天然酵母の作り方です。

〇エキスを作る
レーズンなどの原料から、エキスを作ります。

〇用意するもの
①煮沸・消毒した瓶
②レーズン・りんごなどの素材
③水(浄水器を通した水道水)

りんごなど果物の場合は、皮も種も丸ごと使うものがあります。
レーズンなどのドライフルーツは、オイルコートのないものを使います。

たったこれだけの材料で天然酵母が作れてしまうなんて、とても簡単です。

天然酵母の作り方-レーズンの場合

レーズン:80g
水   :240g

①レーズン・水を瓶に入れ、10回ほど振る。
②暖かいところに置く(27度ほど。相当の温度が必要)
  ↓
 1日1回、瓶を上下にやさしく振る。
 レーズンは水を含んで膨れるので、だんだん上に浮いてくる。
 たまに蓋を開けてガスを抜く。
  ↓
 目安:
 レーズンの半分以上が浮く
 蓋を開けた時に勢いよく泡立つ
 フルーティな発酵臭がする
  ↓
 1日置く
  ↓
 完成!(5~7日くらい)

天然酵母の作り方-りんごの場合

りんご:1個
水  :適量

①りんごを水で洗う。ヘタだけ取る。
②8等分の櫛切りにする。皮つき・種あり。
③瓶にりんごと水をいれる。水は蓋ぎりぎりまで。
  ↓
 23日間くらい、冷蔵庫で保管。
 蓋は開けない
  ↓
④瓶内で小さな泡がでてきたら室温(20~30℃)に戻す。
 蓋を開け新しい空気を取り入れたら蓋を締める。
 瓶をやさしく上下に振る。
  ↓
 1日2回、蓋を開けて発酵具合をチェック
  ↓
 そこから1~2日間
  ↓
④泡がしゅわしゅわと立ち上る状態になったら完成!

天然酵母の作り方-バナナの場合

バナナ:1本(小さめ)
水  :200g

①バナナの皮をむく。筋も取る。
②バナナを適度な大きさにカット。
③瓶にバナナ・水を入れる。
   ↓
 25〜30℃に保つ
   ↓
 たまに瓶を上下にやさしく振る
 気泡が出るので、蓋を開けてガス抜き
   ↓
 3~5日で完成!
④黒く変色したバナナは取り除く。
 すでに崩れて取り除けないバナナは濾す。

天然酵母の作り方-失敗例

天然酵母を作るときに、時には失敗することもあります。

そもそも発酵物を作っているので、失敗の見極めは難しく感じますよね。
では、どうしたら失敗なのでしょうか。

①異臭がする
天然酵母ができてくると、「フルーティーな発酵臭がする」とよく書かれています。

あるいはワインやビールなどのアルコールのような匂いと感じる人もいます。

そうした場合は大丈夫なのですが、失敗していると、ツンとした刺激臭がします。

そういうときは失敗です。酵母菌以外の菌が繁殖している可能性があります。

②味がヘン

天然酵母のエキスを作っている最中は、味見もして大丈夫です。

作り始めのうちは、原材料の味と、甘みを感じます。
発酵を重ねていくと、だんだんとお酒やパンのような、発酵の味がしてきます。

これが失敗の場合は、やはり刺激が舌にあります。

思わず吐き出してしまう思う味なので、舌がしびれるような感覚があったら、すぐに捨てましょう。

まとめ

天然酵母の作り方についてみてきました。

素材によって、発酵の日数や発酵の仕方が、やや違ってきます。

バナナ :天然酵母完成までの日数が少ない
レーズン:天然酵母完成
りんご :天然酵母完成までの日数がかなり長い

また、おなじ素材でも、たとえば品種や個体によって、発酵の具合は変わりますし、温度や環境の違いでも変わってきます。

温度を安定させてあげたり、毎日様子を見てあげたり、「育てる」ことができれば、おうちで天然酵母を楽しむことができますよ。

では今日も一日、快適に過ごしましょう。