親が過干渉?社会人になっても過干渉を受けると

親の過干渉とは、意外と他人にはわかってもらえず、本人は苦しむことがあります。
中には、自分の子どもが社会人になっても、過干渉な親も。
目に見えてモンスターな過干渉ではないけれど、社会人になった人に対して、いつまでも過干渉な親もいます。
「あれ、当たりまえだと思っていたけど、もしかしてウチの親は過干渉…?」
今回は、親の過干渉とはどんなことを指すのか、みていきます。
社会人への親の過干渉とはどんなこと?
社会人に対する親の過干渉、と聞くと、何を思い浮かべますか?
・就活先にまで口を出す親
・婚活に関与してくる親
・結婚生活、子育てにも口を出す親
・30歳を過ぎたのに、門限を設けてくる親
パッとイメージされやすいのは、こうした親ではないでしょうか。
いわゆる「モンスターペアレント」のようなタイプです。
親の過干渉には、いろいろなタイプがあるので見た目にわからない場合もあります。
社会人への過干渉―親の口癖に要注意!
自分の親を「過干渉かもしれない…」と思える子どもは、なかなかいません。
基本的に「自分の親が悪い!」と心の底から思う人間は、なかなかいません。
ゆえに、他人から見たら「おかしくない…?」と思われることでも、「私が悪いのかも」「私がおかしいのかも」と押し込めてしまって、過干渉だと気づかない人も多くいるように思います。
判断基準は、親の言動。
とくに発言や口癖から判断しやすいので、思い返してみるとわかります。
「あなたのためを思って」
「心配して言ってるの」
「やっておいてあげた」
「やってほしいと思っているんでしょ?」
などなど。
たいてい「は?え?何言ってるの?私そんなこと頼んだっけ?」と思うような単語が飛び出てきます。
他人にこう話すと、たいてい「親がやってくれてるのにありがたいことじゃない」「そんなこと言うあなたが良くないんじゃない?」と言われるので、同じ経験を持つ人以外にはあまり話さないことをおすすめします。
親の過干渉、受けるとどうなる?
社会人になっても、親の過干渉を受ける人は意外に多いのではないでしょうか。
社会人に対して親の過干渉、というと、「夫婦間や、子育てのことに口出してくる」という話題だとわかりやすいと思います。
しかし、社会人に対する親の過干渉は、それだけではありません。
例えば、「“自立できない息子”を持つ親」も、過干渉のケースが多々あります。
息子はいつまでたっても働かないし家を出る気配がない、そんな息子に何でもやってあげる年配の母親が、テレビで紹介されたのをたまたま見たことがありました。
その時に印象的だったのが、その母親は知人に「あんたが息子の自立する機会を奪ってしまったんだ」と言われたことがあるそうです。
しかし母親は「こんなに真摯に向き合っているのに、なんでそんなことを言われるのかまったくわからない」のだそうです。
こうしたケースはたびたび話題に取り上げられますが、「どちらの視点から見るか」でだいぶ印象は変わります。
母親側の視点から見る人は、この母親にかなり同情するのではないか、と思います。
長年、毎日の時間を息子に何かしてあげるために使ってきたのですから。
それが悪いこととは言いませんが、はたして息子側から見たときにどう感じるでしょうか。
贅沢な話、と思う方もいるかもしれませんが、なんでも手を出されると、人間やる気や気力を失っていくものです。
自分でやるからこそ、生きがいややりがいになるのであり、他人に「こうしたほうがいい」「やってあげているのに」と思われたところで、自分の領分にまで手を出されることをその人が望んだでしょうか。
こうした場合は、たいてい「やってほしい」と言われたわけではないのに親が「“子どものためを思って”先に手を出してしまっている」パターンだと思います。
でもそれが、もし本当に望んでいないことだとしたら、それは子どもの「生きる意味」を奪ってしまっているかもしれません。
それだけでなく、親がどこへでも入り込んでくるので、自分の価値観がわからなくなったり、感情のコントロールが難しくなってきたりします。
親が常に自分をコントロールしようとするので、無理もないことです。
みんなでゲームをやっていたとして、自分のコントローラーの操作にいちいち他人が口を出してきたとしたら、すごくイライラしますし、嫌だと思いますが、簡単に言うとそういうことかなと、思います。
それが日常すべてにおいて、自分が起きる前から寝るときまで、息をしている間ずっと続く、と思ったらぞっとしませんか?
しまいには、自分で自分に自信が持てず、自己否定も強くなっていきます。
負の無限ループに陥ってしまいます。
だれにもわかってもらえない過干渉
このケースを例にとると、この母親はおそらく社会的には「とても良い人」で「人付き合いも普通」「優しい」という印象を受けました。
一見すると、傍からは「良い親御さん」と言われてしまうので、望んでもいないことでさらに悪者扱いされる子どもの行き場は、どんどん失われてしまいます。
自立どころか、まったく無気力の塊になってしまう可能性があります。
家庭内で自分の意思を認められず、社会的にも否定されてしまったら、その人の行き場は失われてしまいます。
しかも子どもではなく社会人にもなると、「大人にもなって親に対して」という批判の方が強く出やすいのだと思います。
社会人への親の過干渉―対策は?
対策はいろいろ考えたいところですが、「親を変える」というのはまず無理です。
なにより、他人を変えようとする、というのは、過干渉な親とやっていることはあまり変わらないので、同じ土俵には乗らないことをおすすめします。
対策に関しては、対人のことなので、人それぞれ何が響くか、試してみるしかありません。
〇はっきり主張を言ってみる
〇物理的に距離を置く
〇専門家に相談
この辺りはかなり強気の作戦。
気が弱っている方にはしんどいかもしれません。
気力が弱ってしまっている人は、まず自分の中で整理をすることから始めるとよいかもしれません。
自分の気持ちや価値観、意思を、ひとりでゆっくり時間をとって、ノートやメモに書いてみることも大事です。
気力が十分になってきたら、引っ越しをして距離を置いたりすることも有効です。
なかには一人暮らしの家まで押しかけてくる方もいらっしゃるそうですが…。
自分だけでは対処が難しい、と思った場合は、専門家に頼るのが良いかと思います。
友達や知人、先輩、年上の人に相談する、というのもありますが、相手によっては自分が否定されて終わるので、そこまでオススメはできません。
相談先は
〇心の窓口相談統一ダイヤル(0570-064-556)
〇役役所の相談窓口
などがあります。
また、深刻な場合なら
〇法テラス
〇無料の弁護士相談
など。
自立とは〇〇に「依存すること」!?
ここまで、社会人に対する「親の過干渉」についてみてきましたが、では「自立」とはどういうことなのでしょうか。
興味深いのは「自立とは、たくさんのことに“依存すること”」という話。
興味のある方はぜひ読んでみてください。
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