野菜とオーガニックと輸出と農家。

こんにちは。
先日NHKを見ていたら
「海外の野菜の輸出基準が変わって、農家が対応を迫られている」
という内容の番組をやっていました。
今まで使えていた農薬が、
タイで禁止になるので
もし使用した農作物がタイに届いた場合、
税関を通らず廃棄されてしまうのだそうです。
世界のオーガニック事情といえば
欧米、特にヨーロッパが先進国ですが
最近、各国がその基準に追いつこう、
あるいは参考にしようという動きが
高まっているようです。
日本はオーガニック後進国。
それだけでなく、野菜の輸出そのものに関しても
出遅れた形できているのだとか。
輸出の云々については詳しいことはわかりませんが、
オーガニックの作物が増えるならば
オーガニックファンにとっては
うれしい限りだなあ、と
ニュースを聞いていたのですが、
そう一言ではまとめられない事情があるようです。
今まで海外に輸出していた農家さんは
1つの農薬が規定ではじかれることにより、
栽培の流れをすべて変えなければなりません。
薬が変わるだけでなく、
機械ややり方も、変える必要があるからです。
当然ながら害虫被害も増えますし、
やり方を変えて、同じクオリティの野菜が
できるのかという問題も
抱えることになります。
ではオーガニックの農作物を作ればいいじゃないか、
と思うのもありますが、
オーガニックをやろうと思うと
手間暇もかかりますし、
1割ほど売り物にならない作物になってしまうとか。
それに、例えばオーガニック認証をつけて
ブランド力を高めるにしても、
オーガニックの認証を取得するには
農薬を使用しないだけでなく、継続年数などの規定があるので、
有機JASマークをすぐにはつけられません。
個人的には添加物や農薬が苦手な体質なので
世界がEU基準に追いつこうとする流れは
非常にありがたいのですが、
一概には喜べない、
人の生活がかかっている側面があることがわかる番組でした。
番組でインタビューを受けていた、
農薬を制限された農家さんの
「あちらを立てればこちらが立たず」
という言葉が忘れられません。
反対に、今まで有機栽培を苦労し、頑張ってきた農家さんたちが
もっともっと、日の目を見ることも望んでしまいます。
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